最近サッカーでスランプに苦しんでいて…
抜け出す方法はなにかないでしょうか?
そんなあなたのためにまとめました。
スランプを抜け出す時に大事なのは「自分を客観視して、周りの目を気にせずに突き進んでいくこと」です。
自分を客観視するためにはどうすればいいのか?おすすめの知識や方法についてまとめています。
私は高校時代に関東大会に出場していて、だいぶ不調時代も長かったので「あの時の自分に伝えるなら?」という視点で記事にしています。
ぜひ最後まで読んでみてください。
サッカーでスランプに陥るってどういうこと?
スランプから抜け出すためには「自分にどんなことが起きているんだろう?」ということを、まずは自覚しておきましょう。「自分のメンタルが問題なんだ…!」とか、ぼんやりした状態のままでは対策を打てません。
私の選手経験やコーチ経験からすると、スランプの時には二つのことがよく起きています。
- 体が硬くなる
- 軸足が動かなくなる
この二つです。これを自覚してプレーするだけでも「あ、メンタルだけの問題ではなかったのか」と気付けて、だいぶ心が軽くなります。順番に説明します。
体が硬くなる
スランプに陥ると体が硬くなります。硬くなるといっても「長座でつま先をさわれなくなる」とかではなく「プレー中に柔軟に動かなくなる」ということです。「体がしなやかに動かなくなる」とも表現できます。
プレー中はどんな動作をするときも、知らず知らずのうちに「全身が連動」しています。
例えばキックの時も、上体が反って股関節が開いて、ボールを足で弾いた後に、腰が回転して足がスムーズに抜けていきます。キックひとつをとっても、全身が連動して動いているんですね。足先だけでボールを弾いているわけではないです。
スランプの時は、この動作の連動がうまくいかなくなることが多いです。自分の体の動きを見直してみましょう。きっとどこかがスムーズに連動しないことで、パスが正確に蹴れないなどの問題につながっているはずです。
軸足が動かなくなる
「軸足が動かなくなる」ことも、スランプの時に起こりがちです。あなたはボールコントロールがうまくいかない原因が、蹴り足だと思っていませんか?蹴り足は軸足に支えられています。軸足が軽やかに動いていないと蹴り足は自由に動きません。
例えばパスを受けるときに軸足は大きく影響します。トラップする時には軸足が少し後ろに下がって、蹴り足と一緒にボールの勢いを吸収しているんですよ?気づいてましたか?軸足が地面にベタ付きでは、ボールは止まらないです。
「スランプの時は軸足が動かなくなる」。これに気づいた時は、なんて画期的なことに気づいたんだろうと感じました。あなたの軸足は地面にベタ付きになってませんか?軽やかにプレーしてみましょう。
サッカーのスランプを抜け出すための対処法 ①メタ認知
スランプを抜け出すには、メタ認知という言葉をしっかり理解しておくことが近道です。メタ認知とは「自分が感じていることや動きを客観的に把握して、コントロールすること」です。
例えば、トラップがうまくいかないときに「あ、軸足がベタ付きになっているから止まらないんだな」と把握して、「じゃあ、軸足を意識してトラップをしてみよう」と対策を打ち、コントロールすることです。これをメタ認知と言います。
これができると、自分の現状に対して、具体的な対策を打つことができます。要するに、少しずつトライアンドエラーを繰り返して、前進することができるようになるということです。ドツボにハマることがなくなります。
イチローの言葉
このメタ認知はトップアスリートが自然と行っている行動でもあります。例えばイチロー選手はこのように語っています。
「自分は今、ここにいる。でも、自分の斜め上にはもう一人自分がいて、その目で自分がしっかりと地に足がついているかどうか、ちゃんと見ていなければならない」
イチロー選手はスランプに陥って自分を見失った時、客観的に自分を見ることの必要性を感じ、自身の振る舞いをもう一人の自分が冷静に見つめるべく心がけるようになったといいます。
「自分の斜め上にもう一人自分がいて、自分が地に足がついているかどうか見張っている」。トップアスリートも、ただ感覚で体を動かしているのではなく、自分を客観的に観察しながら、ひとつひとつのプレーに向き合っているんですね。
あなたの斜め上には「自分を見張る自分」がいますか?もしいなければ、意識的に作り出してみましょう。メタ認知無くして、結果を出す選手にはなれません。
サッカーのスランプを抜け出すための対処法 ②読書をすること
スランプを抜け出すためには、読書をすることが効果的です。なぜなら先ほど説明したメタ認知が高まるからです。
本を読むと「本の作者はこんなことを言っているけれど、自分はできているだろうか?」と想像するはずです。ほら、客観的に自分を見つめ直そうとしていますよね。自分を見張る自分が生まれました。イチロー選手と同じです。
スランプで何をしてもうまくいかない…という時には読書も活用して、メタ認知を高めて行きましょう。
あなたの人生はまだ十数年 → 本の作者は倍以上生きてるよ
本の良さは「人生経験豊富な人からアドバイスをもらえる」ことです。あなたが17歳だとしたら、34歳の作者が書いたには2倍の人生が詰まっていることになります。
辛いことや、楽しかったこと、うまくいかない時期や大成功していた時期…あなたの2倍の人生を生きている人たちは、圧倒的な経験を持っているはずです。
時には読書で、先人たちから意見をもらってもいいのではないですか?
おすすめの本たち
いま私はアラサーですが、上手くいかなくて悩んでいた、高校生くらいの自分におすすめしたい本を2冊並べておきます。あなたも同じような境遇なのかなと思いますので、1冊くらい手にとってみていいと思いますよ。
心を整える −長谷部誠
普段、冷静にプレーして周囲をまとめ上げているように見える長谷部選手ですが、様々な悩みも抱えながら日々サッカーと向き合っているんだなと感じさせられます。
そして心に残る言葉が「心は鍛えるものではなく、整えるもの」という言葉です。あなたはスランプの原因を「メンタルの弱さ」と片付けて、「メンタルを強くしなければ!」と決めつけていませんか?「心を整える」では、そんな考えに違う視点を与えてくれます。
サッカープレーヤーなら一度は読んでおくべき本です。
諦める力 −為末大
世界陸上400mハードルで銅メダルを獲得された為末大選手の本です。(スランプならサッカーを諦めなさいと言っているわけではないですよ。)
陸上のエリートである為末選手ですが「自分は100mでメダルを取ることはできない」と考えて400mに転身して銅メダルを獲得されています。自分が向いているものを客観的に見極めるというメタ認知のたまものだと思います。
「手段に固執する必要はない」ということを教えてもらえます。何か始めたら最後まで貫き通さねばならないという考えが強い日本ですが、「あ、ほかの方法を試してみるのもありかな?」と気軽な気持ちになれます。
こちらの記事でおすすめ本をさらに紹介しています。ご参考にしてください。
サッカーのスランプを抜け出すための対処法 ④周りの目を気にしないこと
こちらはよく聞くようなアドバイスかと思いますが「周りの目を気にしないこと」は大事です。周りにどう思われているんだろう…?と考えてしまうと、焦りが生まれてペースが乱れます。
「おい!なんでボール取られるんだよ!」と言われると萎縮する気持ちもわかりますが、あなたはいま地道に復調中です。ペースを崩さず行きましょう。
まあ、他人に対して感情的にぶつかるような人は、メタ認知ができていない証拠なので、この記事でメタ認知を知ったあなたの方が進んでいますよ。(「〇〇すれば取られなくなるはずだから、やってみようぜ!」とコーチングするのが、この場合の正しい振る舞いですからね。)
オススメの本「喜嶋先生の静かな世界」
自分のペースを乱さないということを学べる本を一冊紹介しておきます。
研究者の日常を描いた小説です。主人公の「自分の好奇心に正直な姿勢」には驚きます。周囲の雑音が全く響かない。どう思われているかは気にしない。
「自分がいま向き合っていることに、まっすぐに取り組む」この美しさを教えてくれます。あなたはいま自分のスランプにまっすぐ向き合って、乗り越えようと努力している…それだけで素晴らしいことなんですよ。
周りからなんと言われようと自信を持って行きましょう。
サッカーのスランプについて「まとめ」
スランプを抜け出すならこの順番で対処していきましょう。
- 自分のスランプについて自覚する
- メタ認知について学んで、実践する
- 読書をして、先人の経験と自分を照らし合わせる
- 周りの目は気にしないで突き進む
こんな感じです。こういう記事を読んで真剣にスランプに向き合っているのであれば、いつか出口は見えてきます。落ち着いて焦らずに進んでいきましょう。
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